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漢字が書けるから偉いとか頭がいい、書けないから駄目だとはいえませんが、どんな漢字が書けるか書けないかは一つの社会常識に違いありません。ですから、入社試験で漢字は社会常識の一つとして出題されるのでしょう。 さて、タイトルの漢字、いかがだったでしょうか。 想像ですが、お年寄りほど正答率は高く、下にいくほど悪くなっているのではないでしょうか。特に10代はともかく、現代の30代、20代の正答率はかなり低いのではないでしょうか。 そう思う理由は、今の時代、ケンヤクなんて行為そのものがないがしろにされ、忘れられていると感じるからです。行為がなければ、それを表す語は死語でしょうから、書けなくて当たり前です。 ところで、26日には定額給付金を含めた与党の予算案めでたく衆院通過の予定だとか。私ももらえる2万円の使い道そろそろ考えておこうと思っています。 この定額給付金の問題、2兆円の経済効果は素人ですからわかりませんが、私はただ一点、この「給付」という名称が気に入りませんでした。 なぜかというと、「給」という漢字の使い方が間違いだと私には思えるからです。 「給」という字は「糸+合」から成る会意文字です。「糸」とは織り糸、その織り糸で編んだ織物のことで、「合」はその織物にほころびが生じたので、そのほころびをふさぐ意味です。ですから、そこから「足りないところを補う」という意味になり、まさに「生活援助費」の意味にも該当します。 ただ、足りないところを補ってやれる人は大体お上ですから、「給」には「あたえる。たまう」という意味があり、「目下の者にあたえる」という目上から見下す語感もあるのです。ところが今は主権在民のわが国です。そのお金は主人である国民の税金です。ですから、漢字の用法は間違いありませんが、語感は民主主義に反しています。 さらにいけなくしたことには、「生活援助費」だったものが、その後「消費刺激費」に変わったことです。満ち足りた人にも配ることになったことです。もうこうなたら、単に語感の齟齬だけではなく、漢字の用法までもが誤りになる、自称”漢字検定特級”の私としては到底我慢できないことなのでした。ですから、『広辞苑』にちゃんと載っている、「いったん納付した税金のうち、結果的に納めすぎであった場合や税の減免により納税者に返還される税額」という「還付金」という用語を使って「定額還付金」にせよという主張を、このブログでしたのでした。 でもまあ漢字はもともとわが国の文字ではなく、日本人の漢字誤用例はゴマンとあるのですから、2万円もいただけるならそれでもいいかと、もう気にしないことにしました。 ところで、先日の石井民主党副代表の”漢字テスト”質疑のとき、何人かの閣僚に給付金の使い道を質していました。「まだ決めていない。地元で使う」という答えの中で、甘利大臣だけは「生活支援金としては受け取らない。ただし消費刺激金という面もあるから、同金額以上をポケットマネーで家族に与え、地元で大いに使ってもらう」という答えでした。 私はその答えが一番筋が通っていていいと思いました。麻生総理もまだ決めておられないようですが、人一倍お忙しい身で、わざわざどこかの区役所に出向いて、たかだか1万2千円をもらうのは、お互い時間も手間も大いに無駄でしょうから、甘利大臣に倣って、その趣旨を生かすやり方が、宰相としてはベストであろうと、万々一機会があったらご進言しようと思っております。 さてそこで、私が臨時収入である2万円という現ナマを手にして何に使うかを算段したとき、私は日ごろから必要最小限のものだけ買うようにしておりますので、そのお金で必要なものを買ったら、その分年金は寝かせておくに違いないと思えてきました。たとえ臨時の収入であっても、「贅沢は敵だ」、「欲しがりません勝つまでは」という教育の残滓がどこかにある私は不必要なものを買ってうれしくなるはずはないのです。私のその月の出費のトータルはやっぱり同じじゃないかと思えてくるのです。 私の母が、昔、偉い人がいて破れ障子の穴を一つずつふさいで、わが子にケンヤクの大切さを教えたという話をしてくれたことがありました。確か高校でもそんな話習ったことを思いだし、ネットで探してみたら、吉田兼好の『徒然草』第184段に載っていました。その結び近くには「世を治むる道、ケンヤクを本とす」と書かれてありました。 でも、なんとなく昨今のわが国の政府はそんなふうには見えず、今度のこともなんとなく政府主導で、みんなでジャンジャン浪費しましょう、少しでも贅沢をあじわいましょうと提唱しており、いつのまに「世を治むる道、ゼイタクを本とす」と、美徳が、価値観がひっくり返ってしまったのか、古い人間はそんな戸惑いも感じてしまうのです。 これから先、若い人たちに倹約ということを教えなくても、わが国は本当に大丈夫なのでしょうか。 (今年のバレンタインデー、いままで「老婆」からの500円の義理チョコ1個だったが、 今年は1000円のがもらえるかもと期待している 甘党ネズミ) http://gakuen.gifu-net.ed.jp/~cont1/tyu_kokugo/tyukokugo/turedure/contents/word.html (徒然草全文) *第百八十四段 相模守時頼の母は、松下禅尼とぞ申しける。守を入れ申さるゝ事ありけるに、煤けたる明り障子の破ればかりを、禅尼、手づから、小刀して切り廻しつゝ張られければ、兄の城介義景、その日のけいめいして候ひけるが、「給はりて、某男に張らせ候はん。さやうの事に心得たる者に候ふ」と申されければ、「その男、尼が細工によも勝り侍らじ」とて、なほ、一間づゝ張られけるを、義景、「皆を張り替へ候はんは、遥かにたやすく候ふべし。斑らに候ふも見苦しくや」と重ねて申されければ、「尼も、後は、さはさはと張り替へんと思へども、今日ばかりは、わざとかくてあるべきなり。物は破れたる所ばかりを修理して用ゐる事ぞと、若き人に見習はせて、心づけんためなり」と申されける、いと有難かりけり。 世を治むる道、倹約を本とす。女性なれども、聖人の心に通へり。天下を保つほどの人を子にて持たれける、まことに、たゞ人にはあらざりけるとぞ。 |
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倹約は書けましたが、読めない漢字が三つありました。(-_T) |
ろっし 2009/01/24 23:12 |
齟齬、残滓、贅沢、宰相、倣う・・・そんなところでしょうか。今はキーを押せばすぐ出てくるから、書けない漢字でも簡単に使えてありがたいです。 |
damao 2009/01/25 09:31 |
齟齬、残滓、宰相ですね。倣うは、読めるようになりました。宰相は、自信が無かったけど合ってましたね。 |
ろっし 2009/01/26 08:00 |
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