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zoom RSS 最も中国語らしい文、日本語らしい文

<<   作成日時 : 2009/01/31 15:19   >>

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 遠藤光暁氏の『中国語のエッセンス』(白帝社)を読んでいたら「最も中国語らしい文を一つだけ挙げよ」という課題が出されたら、迷うことなく“你要什么?”(What's your order?/What do you want?)の4文字を挙げるという記述がありました。

 この言葉は北京留学中の宿舎の食堂のカウンターで食べ物を注文する度に何百回となく师傅(料理を盛り付ける係の人)から聞かれたからだそうです。そして、この言葉がどうしてそのように感じられたのかについて、以下のように書かれています。

 中国人、ことに北京人は発声法からして違っていて、ハリのあるよく通る声でいきなりスパッとこう聞かれると、はじめは強力な矢が飛んできたような感じがしてひるんだものでした。
 それは声だけの問題ではありません。まず“>你”という具合に自他を明白に分離して名指しで呼ばれること自体、「繊細な日本人にとってはギョッとすることです。それから「何が要るか」と聞きたいことだけを直裁明瞭にズバッと聞き、全く無駄がないのもドキッとする点です。更に、あれでなければこれ、これでなければあれを即座に選択するよう迫られているような気がして、朝起きたばかりの朦朧としてただでさえ優柔不断なのに迷うゆとりさえ与えられずに単刀直入に太刀を返えさねばならないのは気力が必要なことでした。そもそも日本だったら、こちらか注文を言うのを待っているはずで、あちらから積極的に「攻撃」をしかけてこないのではないでしょうか?



 それに対して、最も日本語らしい言葉はヨーロッパ旅行からの帰途、日本の飛行機に乗ってスチュワーデスから聞かれた「お飲み物は如何ですか」という文をやはり迷うことなく挙げたいと書いてありました。ヨーロッパではyesでなければno、noでなければyesと極めて論理的なカテゴリカルな言語生活を強いられていたので、砂漠の中でオアシスにたどりついたような思いがしたのだそうです。

 その理由を考えてみると、まず自他を分かたず、またいきなり選択を迫るのではなくたゆたいを許しつつ相手に思いやりの情を示し、更に「お飲み物」「いかが」といった敬語・謙譲語が奥床しさをかもし出し、ほんわかとしたえもいわれぬ世界を垣間見させてくれたことによるように思います。
 日本人の発声法も概してゆるやかで、特に若い女性はせせらぎが流れるような声で、これは家が……音を吸収する素材で作られ、……狭い部屋で話す生活が長かったことに由来するものと想像されます。



 でも、「たくましい中国語の方が世界標準」なのだそうで、「朝から油分のあるものをとってたくましさを身につけなければ中国語はマスターできないでしょう」とも書かれていました。

 おおむね遠藤説に賛成なのですが、語学の勉強に食事まで関係するのか、その点は賛否保留にしておきます。


    (近頃のテレビ、だみ声とヒステリックな狂声ばかりで、とんと「せせらぎが流れるような声」を耳にしない、
     それは難聴のせいかと疑うネズミ)

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
大陸(中国、ヨーロッパ共)の民族は、外敵との争いで、常に<yes or no>の選択が必要だったから、「たくましい中国語」のような言語表現になった気がします。
島国の日本語は、尊敬・謙譲語によって、奥ゆかさがありますが、大陸から見る(聞く)と、その部分、あいまいで、どっちつかず、と思われるのでしょう…。

この頃は、世界のグローバル化で、日本語の言葉表現も、「欧米化」(大陸化?)してきているとは思いますが、それが果たして、日本の国際化の運命として、良いのか?

日本人にとって、女性の「せせらぎが流れるような声」の方が、安心感を与える気がします。
しかし、それは、「平和 日本」だから、成り立つ表現なのでしょうか?
mohariza
2009/01/31 18:18
 面白い!視点が。SO GOOD! 文化が違う事もありますが、元々の文法。言葉が違いますもんね。I HAVE A PEN。私は、ペンを持っている。I HAVE 私はペン。I HAVAE A PEN (THAT) MADE IN JAPAN。 私は、日本製のペンを持っている。英語は、途中である程度通じる。結論を述べる。日本語は、最後でああそうか。日本人は、はっきりとイエス・ノーを言わない。白黒でなくグレーも大事ですが...。後、ディベートに慣れていない。意見が違うと、批判、誹謗中傷。

 ちなみに、中国語は、全く解かりません。ニーハオとか麻雀の役ぐらいです。
ろっし
2009/01/31 23:29
moharizaさんへ
女性の「せせらぎが流れるような声」、たくさん耳にしたいですね。きっと「平和 日本」でなければ、成り立たないのかもしれません。世界が「日本化」するのが一番ですね。

ろっしさんへ
英語や中国語はSVO構文、日本語はSOV構文だそうです。遠藤説だと中国語は「土星とその環」(動詞が主語と目的語を従えている)だそうで、それなら日本語は「大風呂敷を抱えた商人」かと私は思ったのですが、たとえが”自虐的”過ぎるので、不満なところです。
日本人、中国語知らないようで案外知ってるそうですよ。「イチ。ニイ・サン」とか、「ウオ・アイ・ニイ」とか。
damao
2009/02/01 07:38

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