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zoom RSS 原子炉へ真水放水、その訳は――オマルを抱えて暮らす日本人(7)

<<   作成日時 : 2011/03/26 11:00   >>

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 今日は福島第1原発1号機の営業運転開始40周年です。

 東電は記念行事なんかは予定してなかったでしょうが、地元のハイロアクション実行委員会では「ふくしま原発40年とわたしたちの未来」というイベントを、今日と明日、予定していました。そこで福島県元知事・佐藤栄佐久氏が「原発と地方自治」というテーマで講演することになっていました。どんな話だったのでしょうか。

 ところで、昨日あたりから福島第1原発の事故機に真水で放水するというニュースが流れ、アメリカも“友だち作戦”でしょうか、全長約50メートルで真水約1100トンを積載できるバージ船なるものをアメリカからえい航し、28日(月)にも到着すると報ぜられています。

 まことにありがたいお話です。
画像

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110326k0000m040049000c.html(「福島第1原発:冷却用真水の補給で米軍がバージ船提供」)


 それにしても、どうして事故機に真水の放水が必要なのでしょうか。

 21日の新聞には「福島第1原発 廃炉 枝野氏見通し」と伝えられていました。しかし、18日の小森明生東電常務は福島第1原発の廃炉については「幹部と議論したことはないが、今後はそういうことも含めて検討していく」と述べており、その後も東電側からは廃炉にするという言葉は発せられていません。

 ”遺書”として書いたであろう原発現場の配管工事監督だった平井憲夫氏の「原発がどんなものか知ってほしい」には「原子炉は廃炉も解体もできない。閉鎖しかない」と書かれており、その説を受け売りして、21日、私も「原子炉は廃炉も解体もできない」という駄文を書いたのでした。

 でも、その説にはっきりと賛同する記事を目にしないので、ひょっとして平井文書はガセネタなのかと不安になってきました。


 そこで日本の原発で廃炉になったものはないか調べてみました。

 ありました。ただし、「廃炉」ではなく「廃止」という表現ですが。

 それは1966年7月25日、わが国で最初に営業運転をはじめた東海村原発(東海第1原発)です。Whikipedeaの記事には以下のような記述があります。

   現在までの廃止措置 [編集]
    1998年3月31日 - 営業運転終了
    2001年3月 - 燃料搬出完了
    2001年10月4日 - 解体計画書提出
    2001年12月 - 解体作業開始、使用済み燃料冷却のプール洗浄
    2003年 - タービン建屋内の機器の撤去およびタービン発電機の解体
    2004年11月 - 燃料取換機および建屋の解体開始
    2006年8月 - 熱交換器撤去工事開始
  今後の廃止措置計画 [編集]
    2014年 - 原子炉解体開始

 私がびっくりするのは、1966年に営業運転を開始した東海原発1号機が、28年後の1998年に営業運転を終了し、それから13年も経とうとしているのに、いまだに解体されていないということです。原子炉の解体作業がはじまるのは3年後の2014年だとのことです。であるなら、いったいぜんたい完全に廃炉になり更地になるのはあと何年先なのでしょう。

 アメリカ軍のありがたい支援申し入れで、真水約1100トンを積載できるバージ船の提供を受けてまでも事故機の復旧を始めるということは、わが国原子力関係者は4つの事故機をもう一度営業運転しようという腹積もりなのでしょうか。


 海水の問題については昨日のブログで紹介した東北大学名誉教授・北村正晴氏の「広瀬隆氏『ニュースの深層 福島原発事故 メディア報道のあり方』での発言へのいくつかの修正」の中で、広瀬氏への反論その2として、以下のような記述があります。
 http://getnews.jp/archives/105404

    その2: 海水を入れて蒸発させるということは、原子炉の底の複雑な構造(写真 を見せました)にびっしりと
         塩が付着するということ。
         ・この状態で電源を回復させても、すべての原子炉が回復することは、いいたくはないが望めないの
          ではないか。
    『すべての原子炉が回復する……』が何を意味するのか分かりませんが、『塩がびっしり付着するから熱除去
   が進まず危険性が大きい』という意味ならば、違うと思います。
    少なくとも海水注入がなされて燃料棒の大部分が海水に浸っていれば、その海水の塩分濃度は多少高くな
   るとしても『びっしりと塩が付着する』(この表現はとても恐ろしさを掻き立てますね)という姿にはならないと考え
   ます。だから海水に浸ってさえいれば冷却はできることは間違いないと思います。なお、『すべての原子炉が回
   復する……』が『原子炉がまた実用に供されるようになる』という意味ではないですよね。小生も海水注入した
   段階でもはやその原子炉は再使用困難になると考えています。

 この点については広瀬氏がどういう文脈の中でどのように発言されたか確認していませんが、北村氏の意見も納得はできます。

 ここで北村氏は「原子炉は再使用困難になると考えています」と述べています。これがわが国専門家の共通した見方のような気がします。

 とすれば、原発先進国であるアメリカもそう考えているに違いありません。廃炉の運命にある原発群なのにアメリカはどうして進んでバージ船なるものの提供を申し入れてきたのか、素人の私には疑問なのです。


 そこで以下は私の勝手な素人考えです。

    もしこれ以上海水をぶっかけると、ひょっとして広瀬氏のいうように原子炉底部に「びっしりと塩が付着する」こ
   とになるのかもしれません。たとえ実用不可、「原子炉は再使用困難になる」としても、原子炉の冷却装置が稼
   働できなくなると原子炉内部が高熱を発して爆発することになるのです。そうなったら、またまた放射線が周囲
   に飛び散ることになります。たとえ「原子炉は再使用困難」になったとしても、原子炉というのは解体・廃炉まで
   にあと数年、いや十数年、数十年、人が解体作業のために原子炉に近づけるまで、稼働してもらわなくてはい
   けないのです。
    そのことを原子炉に世界で一番詳しいアメリカはよくわかっているのです。またアメリカのGEは日本に原子炉
   を売り込んだ責任もあります。だからが積極的な、あるいは強引な支援申し入れをしているのです。


 私の推論が正しいかどうか、今後の推移が証明してくれる、自信家の私はそう思っています。


                             (私はひょっとして原子力の専門家になったのかもしれない。
                              近くNHKから出演依頼があるかもしれない うぬぼれネズミ)

補足
 サブタイトルの「オマルを抱えて暮らす日本人」はtesaさんのコメントからヒントを得ました。(もともとは池田信夫氏がそのような表現をされているとのことですが、まだ確認していません。

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