こんなことが起こっていいのか――佐藤栄佐久『知事抹殺』書評
今日のサンプロで元検事の宗像紀夫さんと郷原信郎さんの討論の中で、福島県元知事佐藤栄佐久氏にかかわる「天の声」汚職事件が話題になっていました。
テレビで大きく報道されていた記憶はありますが、どういうことかとWikipediaを覗いてみました。「辞職そして逮捕 」の項には以下のように記されていました。
2006年7月に、水谷建設とレインボーブリッヂのからむ一連の不正事件で、実弟・祐二が営む縫製会社が、
不正な土地取引の疑いで検察の取調べを受け、9月25日には祐二が競売入札妨害の疑いで逮捕された。こ
れを動機として、佐藤の辞職を求める動きが、県議会を初めとして内外から高まり、9月27日に道義的責任を
取る形で辞職を表明するに至った(9月28日に県議会で辞職が許可)。報道によると、辞職後も「影響力」を示
す行動をとったものの、10月23日に東京地検により収賄の容疑で逮捕され、検察聴取により全面的に自身
の関与を認めたとされる。
なお、同年11月15日に和歌山県知事だった木村良樹が、12月8日には宮崎県知事だった安藤忠恕が、同
じく官製談合事件で逮捕起訴された。3ヶ月間に3人の知事が、同じような事件で刑事責任を追及される事と
なり、大きな波紋を起こした。
2008年8月に一審の東京地裁の判決で懲役3年・執行猶予5年となり、2009年10月に二審の東京高裁の
判決では懲役2年・執行猶予4年となった。佐藤は判決後の記者会見で「検察が作り上げた事件で、有罪は
納得できない。上告を検討する」と述べた。なお主任弁護人は元特捜検事の宗像紀夫である。
佐藤氏は昨年9月平凡社から『知事抹殺 つくられた福島県汚職事件』という書を著しています。佐藤栄佐久・公式ブログというのがありましたので、覗いてみましたら、そこに元高知県知事の橋本大二郎氏と元NHKワシントン支局長で作家の手嶋龍一氏の書評があり、手嶋氏の書評は以下の熊本日日新聞の切抜きです。この切抜き、拡大してお読みください。
この書評を読んでの私の感想はというと、旧ソ連や北朝鮮ならいざ知らず、民主主義先進国のわが国で本当にこんなことが起こるのかというおどろきです。
この事件を担当した検事はいま小沢事件を担当している東京地検特捜部長の佐久間達哉だそうで、贈賄側は5000万円を石川議員に渡したと供述しているらしいあの水谷建設元社長氏です。なお、佐藤知事は市町村合併や道州制、原発開発などに否定的で、「地方の痛みを」を主張して小泉政権に「もの申す」知事だったそうです。
マスコミは逮捕のときはトップニュースで、悪人を捕まえたと大々的に報道しているのに、1,2審の結果についてはほとんどべた記事、私はまったく知りませんでした。5段記事で大きく報じたのなら、その判決結果を解説するなどしてわかるように報道するのが、道義的責務なのではないでしょうか。
2審判決の量刑は無罪に等しいものだそうで、手嶋氏は「被告を有罪にして検察当局の顔を立てている」と書いてあります。これが先進国ニッポンの司法の姿なのでしょうか。
http://eisaku-sato.jp/blg/cat3/(佐藤栄佐久・公式ブログ)
http://www.youtube.com/watch?v=JhYwPgESCZw(YouTube「もの言う知事」はなぜ抹殺されたのか)
(岡っ引き大嫌いな 鼠小僧次郎吉の末裔 ネズミ)
テレビで大きく報道されていた記憶はありますが、どういうことかとWikipediaを覗いてみました。「辞職そして逮捕 」の項には以下のように記されていました。
2006年7月に、水谷建設とレインボーブリッヂのからむ一連の不正事件で、実弟・祐二が営む縫製会社が、
不正な土地取引の疑いで検察の取調べを受け、9月25日には祐二が競売入札妨害の疑いで逮捕された。こ
れを動機として、佐藤の辞職を求める動きが、県議会を初めとして内外から高まり、9月27日に道義的責任を
取る形で辞職を表明するに至った(9月28日に県議会で辞職が許可)。報道によると、辞職後も「影響力」を示
す行動をとったものの、10月23日に東京地検により収賄の容疑で逮捕され、検察聴取により全面的に自身
の関与を認めたとされる。
なお、同年11月15日に和歌山県知事だった木村良樹が、12月8日には宮崎県知事だった安藤忠恕が、同
じく官製談合事件で逮捕起訴された。3ヶ月間に3人の知事が、同じような事件で刑事責任を追及される事と
なり、大きな波紋を起こした。
2008年8月に一審の東京地裁の判決で懲役3年・執行猶予5年となり、2009年10月に二審の東京高裁の
判決では懲役2年・執行猶予4年となった。佐藤は判決後の記者会見で「検察が作り上げた事件で、有罪は
納得できない。上告を検討する」と述べた。なお主任弁護人は元特捜検事の宗像紀夫である。
佐藤氏は昨年9月平凡社から『知事抹殺 つくられた福島県汚職事件』という書を著しています。佐藤栄佐久・公式ブログというのがありましたので、覗いてみましたら、そこに元高知県知事の橋本大二郎氏と元NHKワシントン支局長で作家の手嶋龍一氏の書評があり、手嶋氏の書評は以下の熊本日日新聞の切抜きです。この切抜き、拡大してお読みください。
この書評を読んでの私の感想はというと、旧ソ連や北朝鮮ならいざ知らず、民主主義先進国のわが国で本当にこんなことが起こるのかというおどろきです。
この事件を担当した検事はいま小沢事件を担当している東京地検特捜部長の佐久間達哉だそうで、贈賄側は5000万円を石川議員に渡したと供述しているらしいあの水谷建設元社長氏です。なお、佐藤知事は市町村合併や道州制、原発開発などに否定的で、「地方の痛みを」を主張して小泉政権に「もの申す」知事だったそうです。
マスコミは逮捕のときはトップニュースで、悪人を捕まえたと大々的に報道しているのに、1,2審の結果についてはほとんどべた記事、私はまったく知りませんでした。5段記事で大きく報じたのなら、その判決結果を解説するなどしてわかるように報道するのが、道義的責務なのではないでしょうか。
2審判決の量刑は無罪に等しいものだそうで、手嶋氏は「被告を有罪にして検察当局の顔を立てている」と書いてあります。これが先進国ニッポンの司法の姿なのでしょうか。
http://eisaku-sato.jp/blg/cat3/(佐藤栄佐久・公式ブログ)
http://www.youtube.com/watch?v=JhYwPgESCZw(YouTube「もの言う知事」はなぜ抹殺されたのか)
(岡っ引き大嫌いな 鼠小僧次郎吉の末裔 ネズミ)
この記事へのコメント
小沢の件が問題になる前に石塚さんが「特捜崩壊」という本で、がっつりと指摘してました。
マスゴミは、、、だめですね。
手嶋氏の書評正しいかどうか、栄佐久氏の書まで読む必要があるかもしれませんが、テレビで拝見したことのある手嶋氏、信用できると思っています。
実質無罪でも新聞タイトルは「有罪」、一般読者は「やっぱり」と思いますね。
マスゴミ、気付かずにしているのでしょうか、故意なのでしょうか。