テーマ:読書

『黄河の疾風』―どうして、日本人は中国人を一段下に見るのか

 若いころは小説も読む方でしたが、しだいに読まなくなってきました。それでもせめて芥川賞くらいはと、つとめて『文芸春秋』を手にするようにはしています。しかし、ほとんどの場合が私にはつまらなく、時間のムダ、そんな感想ばかりでした。  ところで、先日囲碁で立ち寄った公民館の図書室で、『黄土の疾風』(深川律夫著)というタイトルが偶然目に入…
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「愛する」ことよりも「大切にする」こと―本田哲郎『聖書を発見する』(2)

 本田哲郎神父の新著『聖書を発見する』(岩波書店)、私は序章の「聖書に問う」と第一章の「どこに立って聖書を読むか」を読んだ後、どうしても終章の「人を大切にする」を読みたくなりました。なぜかというと、小タイトルに「『愛する』ことよりも『大切にする』ことを」というのが、載っていたからです。  教会に行くと神父様の説教には「愛」という言…
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政治家は炊き出しの列に並ばなくていいのか―本田哲郎『聖書を発見する』を読んで(1)

 本田哲郎という名前は縁あって私が大学受験浪人時代に大変お世話になった家の長男でした。当時は中学生の年代だったのでしょうか、神学校に寄宿していると聞いていました。  ところで、1月末のある新聞に「日雇いの街で解釈再考」というタイトルで、本田哲郎著『聖書を発見する』(岩波書店)の書評が出ていました。なんとなく目を通したのですが、私の…
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「国民生活第一」、これこそが「やまとごころ」(和魂)だ

 前回ブログで『老子』の言葉を挙げて、「今はだれもが読もうとしないからこそ、読んでおくのも希少価値があると考え、ときどきは世間で耳にする老子の語句を集めておいて、その語句を窓口に暇に飽かせて(『老子』を)読んでみよう」と書きました。その語句は以下の20語です。   「学を絶てば憂いなし」   「功成り名遂げて身退くは天の道なり」 …
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阿川弘之翁の鈴木貫太郎評――『大人の見識』から

 国の運命を左右する要職に在りながら、「つゆ和魂なかりけるもの」の代表は東条英機陸軍大将だと大正9年(1920年)生まれの阿川弘之翁は『大人の見識』(新潮新書・2007年)の中で、開戦から3年間首相を務めた東条英機の悪口を書いています。  「大人の見識」とは悪口をいうことかと思われる方もおられるでしょうが、ご自分でも「いっそ題名を…
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阿川弘之翁の東条英機評――『大人の見識』から

 『文藝春秋』を読むとき、私は必ず随筆巻頭の阿川弘之氏の文章から目を通すことにしています。また、その娘さん阿川佐和子さんは私の好きな女性のお一人です。  前回の私のブログ記事「南京大虐殺の真相――船戸与一の『灰塵の暦』」で東条英機のことに触れたので、1年ほど前に読んだ阿川氏の『大人の見識』(新潮新書・2007年)に東条英機への小気…
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『マークスの山』――人はときに”闇の声”で行動する

 高村薫という女性作家が時々鋭い政治時評をしているので、どのような作品を書かれているのか気になっていました。  私もよく山歩きはする方なので、数年前図書館で『マークスの山』という本を見つけ、一体どんな山なのか読んでみようかと思ったことがありましたが、とても分厚い本なので、私の1日1、2時間程度の読書ではかなりかかりそうなので、やめ…
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田母神論文と「大人の見識」

私が田母神論文にこだわり、それとの関連で『文芸春秋』12月号の阿川弘之さんの随筆「『新・東京裁判』再読」の内容が気にかかり、「東京裁判と「忠義の士」」という文にして、このブログに載せました。 http://lailai-hanyu.at.webry.info/200811/article_3.html ところで最近、ある知人…
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田母神前空幕長の新刊広告

今日は新聞休刊日でしたので、ゆっくり昨日(12月14日)のいくつかの新聞を読むことができました。私が気になったのはあの田母神俊雄前空幕長の新刊広告が読売新聞に出ていたことでした。 緊急発売!本年度最大の話題の本 私は「日本が素晴らしい国だ」と言ったら解任された! 『自らの身は顧みず』  (WACワック出版)  推…
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ヤン・イーの『時が滲む朝』を読む

今日は昼から○○センターに出かけて、居眠りしながら約3時間かけて、第139回芥川賞の楊逸(ヤン・イー)さんの『時が滲む朝』を読みました。 文化大革命で下放されて中国西北部に住みついた北京大学出身の小学校教師を父に持つ浩遠さんが主人公で、まずは友人の志強と大学入試に挑みところから始まります。 秦漢大学に合格した2人は希望に燃え…
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多喜二、大杉―拘束数時間後の死

今、小林多喜二の『蟹工船』がワーキングプアとの関連でよく読まれているというので、遅ればせながら私も読んでみました。感想は前回のブログ「なぜ今『蟹工船』なのか」で書いたように、「いまどきのわけのわからない芥川賞受賞作品よりは筆力もあり、真摯な作品」というものでした。 小林多喜二ってどんな経歴の人なのかと、後ろについていた年譜を見てみ…
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皇軍慰安所はこうして生まれたのか

船戸与一さんの満州国演義Ⅲ『群狼の舞』(新潮社・2007)を読みおえました。舞台は関東軍の熱河侵攻、満州開拓移民がはじまるころ、昭和7,8年ごろで、私が生まれる11年よりもまだ前の話です。この満州国演義まだまだつづくのでしょう。 ところで演義Ⅱの『事変の夜』で、この小説主人公4人の中の1人敷島四郎がイギリス人ユダヤ系の親日派記者か…
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なぜ今『蟹工船』なのか

街の大きな本屋に行ったら、本当に小林多喜二の『蟹工船』が入り口に平積みされていました。帰ってきて私が持っている現代文学全集を調べてみたら、多喜二の『蟹工船』があったので、早速読んでみました。 カムチャッカの三角波の立つ荒海に揺られる大きな船の中で何百人もの雑夫たちが蟹の処理作業をしている、そんなドキュメンタリの映像をみている、そん…
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アヘンは日本皇軍の謀略資金源

読書といったら鴎外、藤村、漱石、龍之介、直哉、治、康成……といった筑摩の文学全集に納められている“純”文学しか読まず、英治も風太郎も周平も、遼太郎さへも知らず、まして政治や経済の書はわれに無関係と思い、これからの文学は芥川賞受賞作かと考えて、近年は受賞作品を努めて読んでみたものの、なんとも私には理解できず、ついに読書はやめることにしてい…
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日中戦争は第5次アヘン戦争?

偶然図書館で手にした船戸与一の『風の払暁 満州国演義Ⅰ』(新潮社2007)を読んで、満州馬賊の中に日本人が多数いたことに驚いたのですが、この連休は佐野眞二さんの『阿片王 満洲の夜と霧』(新潮社2005)を読んで、日中戦争は日中アヘン戦争だったのかと知って、またまたびっくりでした。 佐野さんのノンフィクション、でたらめではないかとネ…
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満州想えば 曇りがち

今日から4連休、現役のころは大変貴重に思われたのですが、毎日が誕生日の今は特にどうということもありません。とはいっても、いくらかはどうということもあって、毎日のようにタダの温泉に通っていた、歩いて8分ほどの○齢者福祉センターが休みになり、ついでに5つの全国紙などを読めていた市役所の支所も閉鎖され、ちょっと行動が制限された感じになっていま…
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哭泣!『「余命」一ヶ月の花嫁』

今朝のTBS「朝ズバッ!」をなんとなく見ていたら、乳癌で24歳の若さで亡くなった長島千恵さんの映像が流れていました。 テレビを見て泣くことなんか一度もなかったはずだのに、1か月前の若くて美しい長島千恵さんを見ていると、涙がこみ上げてきました。 女性としてのあこがれということで、4月5日、教会で愛する男性と模擬結婚式を挙げ…
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「日本のいいところーー宗教心がゆるやかなこと」

昨日は用件があって図書館に行き、ついでにロビーで雑誌を読んだ。その中の1冊は文芸春秋・特別版『私の愛する日本』だった。 その中の特集として「外国人52人が語る 私には日本のここが好き!」というのがあり、全部ていねいに読んだわけではないが、わたしが一番印象に残ったのは、ハンガリー生まれで、フランス国籍の数学者・大道芸人、ピーター・フ…
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