日日是生日

アクセスカウンタ

zoom RSS 民主党代表選は菅・官vs反菅・官の前哨戦だ

<<   作成日時 : 2010/08/19 12:59   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

 今日19日は鳩山グループの研修会だそうで、その会の講師として佐藤優氏が話をされるとのことです。私はこの方、大メディアの“御用”評論家ではないと感じていますから、信用してます。

 23日の小沢グループの研修会では田中良紹氏の講演が予定されているとのことです。この方も大メディアからは忌避さえているみたいですが、その書かれたものを読むと、いつもなるほどと思うことばかりです。

 その田中氏が18日のご自分のブログに「誰も言わない龍馬伝」というのを書かれていました。
 http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2010/08/post_228.html


 坂本龍馬には、長崎から上京する船中で、徳川幕府に代わる近代国家の構想を長岡謙吉という人に語り、それを筆記してまとめた「船中八策」という文があります。

 この「船中八策」という文はよく知られているのですが、この文以外にも、なぜか誰にも知られていませんが、「閑愁録」、「藩論」という二冊の出版物があるのだそうです。

 この「船中八策」という書には、「まず徳川は政権を朝廷に返還し、次に二院制の議会を設置してすべてを議論で決し、有名無実の官を廃して天下の人材を登用し、外交の確立と憲法の制定を行い、海軍の強化など兵制を確立し、さらには外国と対等の為替相場を実現する事」という龍馬の新しい国づくりの”夢”が提案されているそうで、龍馬は「封建的専制政治から二院制議会による立憲政治への転換」を目指していた人物ということになり、そういう人物ですから今も大変な人気なのでしょう。

 しかし、龍馬の「二院制議会による立憲政治への転換」という”夢”、明治維新によって実現したのかというと、どうも疑問のようです。

 龍馬の大政奉還して議会を設置するという考え、つまり「公武合体」、言い換えれば「大連立」による平和的政権交代という考えは、あくまでも武力による倒幕の方針を掲げる薩長とは激突していたということです。

 龍馬は「慶応3年10月に徳川慶喜が大政奉還を決断すると『慶喜のために一命を捧げる』とまで言って涙を流し、ただちに新政府の人事案作成に取りかかっている」そうで、「幕末日本のドリームチーム」みたいな人事案をつくって、喜んでいたとのことです。しかし、龍馬の死後になりますが、徳川幕府は大政奉還はしたものの、最後はやはり戊申戦争という薩長の武力によって、崩壊させられます。


 ところで、「閑愁録」、「藩論」という二書はどのようなものなのでしょうか。

 「閑愁録」というのは、「キリスト教を禁じてはいけないが、日本人が古来から信じてきた仏教を捨ててはならない」という内容だそうで、長岡謙吉の書といわれているが、長岡謙吉はキリスト教信者として土佐藩から蟄居を命ぜられた事があるので、「これも龍馬の思想的影響によって書かれたと考えるのが妥当だと思う」と述べられています。
     
 明治元年12月に出版された「藩論」はというと、「新時代に藩が行うべき政治の在り方が書かれている。そこには、藩にあって領民は全てが平等であり、武士階級以外の町人や農民にも選挙権を与え、しかし衆愚政治に陥らぬよう一回の選挙で選ばれた人々がさらに互選によって有能な人物を選び出し、議会制度で政治を行うべきだと書かれている」とのことです。

 この「藩論」の内容に衝撃を受けたのは日本人ではなく、日本に駐在していた英国公使パークスで、「藩論」は英訳されて英国外務省に送られます。明治43年、英国外務省公文書館に保存されていた「藩論」が日本に於ける立憲思想の原点として英字新聞「ジャパン・クロニクル」に掲載されます。

 そこで田中氏は、「こうして世に出た『藩論』の思想を日本人が知らないのは何故なのか」と問うています。

 その答えの部分を端的にいうと、「このように龍馬の思想は明治政府に生かされる事はなかった」からです。議員制度を取り入れた新しい日本国は、龍馬の描いたものとは、かなり違ったものなのです。坂本龍馬の「船中八策」は明治天皇の「五箇条のご誓文」にある「広く会議を興し万機公論に決すべし」の原型になったと言われるていますけれど、田中氏は「『藩論』を読むと全く違う」と書いています。

     徳川時代の身分制は廃止されても、明治2年には「皇族、華族、士族、平民」という新たな身分制が生ま
    れ、明治3年には絶対的な天皇権力をうち立てるため天皇を神格化し神道を国教とする祭政一致の国家方
    針が示された。そのために古来からの仏教施設を破壊する「廃仏毀釈」が行われる。この愚行も仏教を捨て
    てはならぬとした「閑愁録」の思想と反する。
     明治4年に欧米を視察した岩倉使節団が強く影響を受けたのはプロシャの鉄血宰相ビスマルクで、議会嫌
    いのビスマルクから絶対君主と官僚による国造りが進言された。こうして薩長藩閥政府による官僚政治が始
    まり、士族以上の階級が官僚となって平民を支配し、「官吏侮辱罪」と「公務執行妨害罪」によって「官尊民
    卑」の思想が育まれた。
     「五箇条のご誓文」を書いたのは木戸孝允らだが、龍馬のように庶民にまで選挙権を与えようとした訳では
    ない。あくまでも武士階級による合議制が言われたに過ぎない。国民から選ばれる民選議会は明治23年に
    ようやく実現するが、それも国民の1%程度に選挙権が与えられただけで、普通選挙法が実現するまでには
    さらに35年を要した。
     このように龍馬の思想は明治政府に生かされる事はなかった。薩長藩閥政府に対抗した自由民権運動の
    中に龍馬の夢は甦るが、しかし官僚政府はこれを厳しく弾圧し、ようやく国会が開設されると、今度は選挙で
    選ばれた政治家を無力化する施策が打ち出された。「超然主義」を宣言した政府は国会が決めた事を「超然
    と」無視する姿勢を貫き、力のある政治家が現れると必ず「金権」のレッテルを貼って国民の怒りの対象にし
    た。

 要するに、龍馬の「閑愁録」、「藩論」という二書、いまはほとんど忘れられているのは、その後の官僚主導の議会制によるわが国の政治形態とは合致しない内容だからなのです。「国民が選挙によって権力を作る。龍馬が夢見た基本的な原理を明治以来の官僚権力が阻んできた。そのため薩長倒幕派に都合の良い龍馬像に光が当てられ、龍馬の思想は封印されてきた」、田中氏はそう推測します。

 田中氏は昨年8月の政権交代を「初めて龍馬の夢が叶ったと思わせたのが昨年の選挙である」といっています。しかし、その夢はまだ叶ってはいません。叶えるためにこれからどうしたらいいのか。田中氏は以下のように述べます。

     戦後民主主義と言ったところで、占領下ではアメリカという絶対権力に支配され、独立後は選挙で過半数を
    超える候補者を立てない「野党」の存在によって国民は権力を作ることが出来なかった。
     初めて龍馬の夢が叶ったと思わせたのが昨年の選挙である。初の政権交代は海外からも注目された。とこ
    ろが1年を経て見えてきたのは衆参の「ねじれ」が付きまとうこの国の政治構造である。今後民主党が政権を
    続けても自民党に政権交代をしても両党とも「ねじれ」を解消するのは容易ではない。つまり国民が選挙で作
    る権力は常に非力にしかならない。これは官僚権力にとって望ましい状況である。
     この大本を変える事が出来るのは従って選挙ではない。日本国憲法に関わる話だから民主党と自民党と
    が手を組まない限り実現しない。龍馬が情熱を注いだ「公武合体」のように「大連立」的状況だけが国の構造
    を変え得る手段となる。妙な話だが「民主主義的でない」と思われている方法が「民主主義を強くする」唯一
    の方法となるのである。

 さて、この田中論文を読んで、あなたはどうお考えでしょうか。

 小沢氏がひょっとしてこの田中氏と同じ考えに立ったなら、今後の政局はどう動くのでしょうか。

 福田内閣のときのように、菅や仙石が大反対してつぶれたあの大連合の動きが再び起こるやもしれません。それは明治以来わが国に強固に根付いている官僚主導の政治を、心ある政治家が力を合わせてつきくづす大連合でなくてはならない、私はそう思っています。

 本当に国民が主権者となる、つまり国民から選ばれた政治家が国の“財布”をしっかり握って、官僚たちに食いちぎらせない、そんな政治に転換するための政界再編の動きが起こる、それなら大賛成だということです。

 本当に、本当の龍馬の夢が実現する日がくるのか。その戦いの前哨戦がはじまる、田中論文を読んで、そう感じました。

      (1600年の旧暦9月15日は関が原の戦いが始まった日。2010年9月14日は菅・官vs反菅・官決戦の
       日か。菅は問題なくても、官は手ごわい。だから前哨戦だ。 そう予言する 陰陽師 ネズミ)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 4
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い 面白い

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
民主党代表選は菅・官vs反菅・官の前哨戦だ 日日是生日/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる