日日是生日

アクセスカウンタ

zoom RSS 中国ノーベル賞作家の莫言『豊乳肥臀』の悪口からアンパンマンを考える

<<   作成日時 : 2013/10/30 20:25   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 2012年にノーベル文学賞を受賞した中国の作家莫言(mòyán)に《丰乳肥臀》(『豊乳肥臀』)という作品があり,それを読んでいたら,登場人物たちの発する罵詈雑言がかなり目に付きました。
  a 操他祖宗 操你老祖宗  操你妈  妈拉个巴子  灰孙子
  b 你这狗泡尿都不如   狗娘养的   你这个狗崽子   母狗   畜生
  c 杂种    野种   小坏种    傻瓜    傻小子   鳖种    孬种
  d 笨蛋   混蛋   胡扯鸡蛋   骚货   蠢货   放屁          (マダマダアリマス)

 aは家族関係の語。日本語訳は「くそ野郎め」「バカ野郎」などと無難に訳していますが,中には「お前のお袋と寝てやるぞ」なんてのもありました。bは動物。なぜかイヌが多いですね。日本語の「畜生」は悔しさを表すときに使いますが、中国語の“畜生”は「ど畜生」「けだもの」と,相手を下げずむ言葉。c・dの“种”“蛋”。こうした発想は日本語には欠けているようで,「クソ餓鬼」「バカ」「ろくでなし」「ぼんくら」などと訳しています。

 この小説は20世紀後半の中国で,8女1男を設けて生きた女の一生を描いたもの。したがって,最初に“日本鬼子就要来了!”(日本鬼子が来るぞォー!)と,日本人が登場するのはある意味しかたのないこと。そして,当時の華北に住む中国人が抱く日本人のイメージはというと,どうも以下のようなものであったようです。
  据说是个头矮小, 四肢粗短, 蒜头鼻子, 铃铛眼睛, 吃人心 
 肝, 喝人鲜血的小日本鬼子种……。
(なんでもチビで手足が短く,団子っ鼻にどんぐりまなこで,人の肝を食らい、人の血を飲むという日本鬼子が……。)<日本語訳は吉田富夫。平凡社版

 私は日本人としては背の低い方ではありませんが(中国人に比してもです),でも”四肢粗短, 蒜头鼻子, 铃铛眼睛”というのは当たっていて,実に不愉快ですね。


追加
 そういえば戦時中の日本の新聞には“鬼畜米英”と,“畜”の字までつけた蔑視語が踊っていました。”チャンコロ”という言葉もよく耳にしました。

 ところで,先日亡くなられたやなせたかしさん,その訃報で、孫の大好きなあのアンパンマンは,やなせさんの日中戦争の体験から生まれたということを知り,あらためてアンパンマンの歌を聴いたりしております。

 まったく気づきませんでしたが,漫画家やなせたかしさんのお考え,しごく当たり前のことですが,すばらしいですね。

 今だけ,金だけ,自分だけのいまの日本人,アンパンマンのいうことに気づいてほしい,それがわたしの遺言でしょうか。

(やなせさんの言葉)
 正義のための戦いなんてどこにもないのだ。正義は或る日突然逆転する。
 逆転しない正義とは献身と愛だ。それも決して大げさなことではなく、眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、その人に一片のパンを与えること。

 自分はまったく傷つかないままで、正義を行うことは非常に難しい。

 正しいことをする場合、必ず報いられるかというと、そんなことはなくて、逆に傷ついてしまうこともあるんです。

 ぼくらも非常に弱い。強い人間じゃない。でも、なにかのときには、やっぱりやってしまう。ヒーローというのは、そういうものだと思います。

 困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。絶対的な正義なのです。

 なんのために生まれて何をして生きるのか これはアンパンマンのテーマソングであり、ぼくの人生のテーマソングである

(やなせさんの被災者の方へのメッセージ)
 生きていることが大切なんです。今日まで生きてこられたなら、少しくらいつらくても明日もまた生きられる。そうやっているうちに次が開けてくるのです。今回の震災も永遠に続くことはありません

 アンパンマンは“世界最弱”のヒーロー。ちょっと汚れたり、雨にぬれただけでも、ジャムおじさんに助けを求める。でも、いざというときには、自分の顔をちぎって食べてもらう。そして戦います。それは私たちも同じ。みんな弱いけれど、そうせずにはいられないときもあるのです

 そして、子どもたちへ。こんな大きな地震は初めての体験だろうし、すごく怖がっていると聞いています。でも、とにかく元気でくじけないで。きっとアンパンマンが助けに行くからね

(やなせさんの人生観)
 アンパンマンのテーマソングは「なんのために生まれて、なんのために生きるのか」というのですが、実はぼくはずいぶん長い間、自分がなんのために生まれたのかよくわからなくて、闇夜の迷路をさまよっていました。

 もっと若い時に世に出たかった。ただし遅く出てきた人というのは、いきなりはダメにならない。こんなことしてていいのかと思っていたことが、今みんな役に立ってる。無駄なことは一つもないですね。

 ぼくら夫婦には子供がなかった。妻は病床にアンパンマンのタオルを積みあげて、看護婦さんや見舞い客に配っていた。アンパンマンがぼくらの子供だ。

 人生の楽しみの中で最高のものは、やはり人を喜ばせることでしょう。

 一瞬を一生懸命生きるということと、目の前にいる人を喜ばせる。毎日、それをやっていきます。それしかありませんね。きっと、これからも。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
中国ノーベル賞作家の莫言『豊乳肥臀』の悪口からアンパンマンを考える 日日是生日/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる